なぜJ-POPなのか。

  • 2019.11.18 Monday
  • 12:13

 

J-POPの現在』は、J-POPの作品について包括的に論じたいわゆる「音楽評論」ではありません。では、なぜJ-POPの作品を扱うのか?

 

 J-POPとは、1988年頃から使われるようになった言葉のようです。どういうカテゴリーなのか、そこには、曖昧さも移り変わりもつきまとっていますが、そもそもは、洋楽に対置されて(つまり、洋楽の影響を受けて作曲され、洋楽と肩を並べられるかどうか、といった意味で)意識されるジャパニーズのポピュラーミュージック、という位置づけがなされていたようです。それがやがて、従来の歌謡曲・フォーク・ロック・ニューミュージックなどを含む、包括的なジャンルの呼称となっていったのだとか。

 

 私どもとしては、今、この国で進行している〈生き難さ〉の質というもの、病理や苦悩というものは、もはや世界史の先端を進んでいると考えています。その最先端の課題と格闘している作品群を扱うことは、日々、目に見えない〈生き難さ〉を抱えながら苦闘している多くの人々、心に沁みる作品によってかろうじて日常を支え、生活を切り拓こうとしている人々にとって、なにがしかの示唆となるのではないかと思うのです。

 

 特に、ここ数年、私たちの目に触れ、耳に届いたJ-POPの作品たちの「活きのよさ」は、時代の大きな変動を予感させるものでした。それは、純文学的な「書き言葉」の作品以上に、〈現在〉を鮮やかに象徴していると感じさせるものでした。

 場合によっては、2000年代、2010年代初めの楽曲にも触れておりますが、それらを扱うときも、私たちの問題意識にとっての鮮度を大切にして批評いたしました。

 

 読者のみなさまには、それぞれに思い入れや愛着を抱く楽曲・アーティストが存在するかと思いますが、それらの楽曲の延長上に、どのような〈現在〉や〈近代〉の苦闘が潜んでいるかについて、想いをめぐらしていただければ幸いです。

 

 

予約注文は amazon からどうぞ。

 

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『J-POPの現在  〈生き難さ〉を超えて』目次

  • 2019.11.18 Monday
  • 11:32

J-POPの現在  〈生き難さ〉を超えて』の目次は以下の通りです。

「第一部 超越」が本書「機廚房まっており、「第二部 供廚砲弔い討蓮◆岫供廚房める予定です。

 

****************

―目次―

 

#まえがき

 

★第一部  超越

 

#追いつめられている場所

・ゴールデンボンバー「やさしくしてね」

・上坂すみれ「POP TEAM EPIC」(アニメ『ポプテピピック』オープニングテーマ曲)

 

#無神論者の渇き

HYDEFAKE DIVINE

 

#生命と虚無の振幅

YOSHIKI feat. HYDERed Swan

YOSHIKI feat.サラ・ブライトマン「Miracle

 

#社会への抵抗のデザイン

・欅坂46「不協和音」「アンビバレント」

AKB48NO WAY MAN

SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)「Death Disco

 

#理性と本能

BzStill Alive

EXILEHeads or Tails

・三浦大知「Be Myself

 

#ニーチェ的解放のかたち

・椎名林檎「おとなの掟」「人生は夢だらけ」「獣ゆく細道」

 

#すべて(=奇跡)を信じて

GACKTOASIS

 

#たたかう力をくれ

Superfly「黒い雫」「Beautiful」「Force

 

******************

 

 以上のようなアーティストたち、楽曲たちから、どのような〈現在〉をイメージされるでしょうか?

 本書は、J-POPの作品について包括的に論じたいわゆる「音楽評論」ではなく、あくまで、J-POPの作品を論じることで〈現在〉という時代を論じることをテーマとしております。

 私たちが日々直面する〈生き難さ〉の本質に、何が潜んでいるのか。

 J-POPの作品たちは、アーティストたちは、そこに潜む課題をどのように認識し、超えようとしているのか。

〈現在〉という時代を象徴的に浮上させるアーティストと楽曲の意味を、たっぷりと歌詞を引用しながら、真正面から情熱的に語り合ってしまった一冊です。

 発売をお楽しみに。

 

 

予約注文は amazon からどうぞ。

 

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『J-POPの現在』著者紹介

  • 2019.11.18 Monday
  • 10:54

このブログ「星辰」をお読みいただいている方々にもあらためて。

 

川喜田八潮・川喜田晶子のプロフィール

 

川喜田 八潮(かわきた やしお) 文芸評論家。1952年京都市生まれ。京都大学工学部中退。後、同志社大学文学部に編入学・卒業。駿台予備学校日本史科講師、成安造形大学特任助教授を歴任。1998年より2006年まで、文学・思想誌「星辰」を主宰。2016年に、川喜田晶子と共にブログ「星辰−Sei-shin−」を開設。批評文・書評など多数掲載。著書に『〈日常性〉のゆくえ―宮崎アニメを読む』(1992年 JICC出版局)、『脱〈虚体〉論―現在に蘇るドストエフスキー』(1996年 日本エディタースクール出版部)、『脱近代への架橋』(2002年 葦書房)。

 

川喜田 晶子(かわきた あきこ) 1963年和歌山市生まれ。京都大学文学部国語学国文学科卒業。霧芯館―KJ法教育・研修―主宰。川喜田八潮の父・川喜田二郎(文化人類学者)の創案したKJ法の普及活動を通じ、さまざまな現場の問題解決を支援するかたわら、歌人として短歌・文芸批評等執筆。成安造形大学、京都精華大学等で非常勤講師・特別講師を歴任。ブログ「星辰」に「〈生き難さ〉のアーカイブス〜『詩を描く』若者たち〜」「〈藤村操世代〉の憂鬱」等連載。

 

★川喜田八潮について

 本書「まえがき」でも述べていることですが、夫・川喜田八潮も、私・川喜田晶子も、別々の大学ではありますが、ともに美大生に「詩」を解説する授業を受け持った経験があります。

 学生たち自身の「詩」作品にも触れる中で、無名の若者たちの無意識がどれほどの不条理感や病理にさいなまれ、どれほど深刻な渇きを抱え込んでいるか、生々しく痛感させられてきました。

 それは、私たち自身にとっても決して他人事ではない、〈生き難さ〉の感覚としてのリアリティーを持つものでした。

 第一線で活躍するミュージシャンたちの表現が、そういう若者たちの深い渇きに真にクロスし得ているか否かを見極め、丁寧に批評する営みは、私たちにとっても真剣でかつ楽しい、批評家冥利に尽きる作業でありました。

 ことに、夫・川喜田八潮の、美大在職中の講義は、学生たちの絶大な支持を集めた名講義でした。一般の大学の教養部に相当する「人間学」の講座において、戦後のサブカルチャー作品の数々や、近現代の作家や詩人たちの作品を対象としながら、縦横無尽に語る熱血講義は、アーティストを目指す、あるいはアーティスティックな資質を持ちながら人生を漕ぎ渡ってゆこうとする学生たちに、多大な影響を与えてきました。おそらく学生たちは、川喜田八潮の講義に出逢うまでとその後とでは、世界の視え方が変わったのです。

 その情熱的な講義を、素材をJ-POPに改めて対談形式で転生させたのが本書であるとも言えましょうか。

 

 学生時代、こんな講義に出逢えていたら。

そんな想いの湧き上がる、軽快で雄渾な一冊に仕上がっています。

ぜひご一読を。

 

 

★川喜田晶子について

 本書では、「歌人」として対談を繰り広げておりますが、KJ法の普及活動を展開しております。

 川喜田二郎の創案したKJ法(霧芯館ホームページ・KJ法の解説http://mushin-kan.jp/と短歌。その共通点として、「短さ」を活かすことを型としている点が挙げられます。

 短歌は31文字の世界。KJ法も小さなラベルにデータを書き込むことから作業が始まります。その制約こそが、象徴的で創造的なパワーの源になっています。

 KJ法によって、さまざまに苦悩する多彩な現場を直接・間接に支援してきたこと(川喜田晶子KJ法blog「〈生き難さ〉へのアプローチ」、学生たちに「詩」の講義をする体験から汲み上げられた若者たちの〈生き難さ〉、そして、明治以降の日本の近代精神史に底流する〈生き難さ〉。こういった体験や追究が背景となって、今回の『J-POPの現在』も執筆されています。

 

 

12月20日発売予定。

予約注文は amazon からどうぞ。

 

 

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お知らせ 『J-POPの現在 〈生き難さ〉を超えて』予約注文受付開始。

  • 2019.11.14 Thursday
  • 18:20

 

先日お知らせいたしました『J-POPの現在 機卆犬難さ〉を超えて』の予約注文の受付が開始になりました。

 

 

目次

 

第一部 超越

 

まえがき

 

#追いつめられている場所

■ゴールデンボンバー「やさしくしてね」

■上坂すみれ「POP TEAM EPIC」(アニメ『ポプテピピック』オープニングテーマ曲)

 

#無神論者の渇き

HYDEFAKE DIVINE

 

#生命と虚無の振幅

YOSHIKI feat. HYDERed Swan

YOSHIKI feat.サラ・ブライトマン「Miracle

 

#社会への抵抗のデザイン

■欅坂46「不協和音」「アンビバレント」

AKB48NO WAY MAN

SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)「Death Disco

 

#理性と本能

BzStill Alive

EXILEHeads or Tails

■三浦大知「Be Myself

 

#ニーチェ的解放のかたち

■椎名林檎「おとなの掟」「人生は夢だらけ」「獣ゆく細道」

 

#すべて(=奇跡)を信じて

GACKTOASIS

 

#たたかう力をくれ

Superfly「黒い雫」「Beautiful」「Force

 

予約注文はこちらからどうぞ → amazon

 

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お知らせ 『J-POPの現在 〈生き難さ〉を超えて』12月下旬発売予定

  • 2019.11.10 Sunday
  • 18:13

2019年12月下旬に発売予定となりました。

 

********************************************

 

 

現在という時代の〈生き難さ〉にとって

あのアーティストの意味とは?

あの楽曲の意味とは?

 

気鋭の文芸批評家と歌人の対談による

軽快かつ繊細なJ-POP論。

 

アーティストたちの表現と時代の無意識が

クロスする場所を読み解き、

〈現在〉の直面する課題とその超克への道筋を

スリリングに語り尽くす。

 

1500円+税

Parade Books

 

************************************************

 

目次

 

第一部 超越

 

まえがき

 

#追いつめられている場所

■ゴールデンボンバー「やさしくしてね」

■上坂すみれ「POP TEAM EPIC」(アニメ『ポプテピピック』オープニングテーマ曲)

 

#無神論者の渇き

■HYDE「FAKE DIVINE」

 

#生命と虚無の振幅

■YOSHIKI feat. HYDE「Red Swan」

■YOSHIKI feat.サラ・ブライトマン「Miracle」

 

#社会への抵抗のデザイン

■欅坂46「不協和音」「アンビバレント」

■AKB48「NO WAY MAN」

■SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)「Death Disco」

 

#理性と本能

■B’z「Still Alive」

■EXILE「Heads or Tails」

■三浦大知「Be Myself」

 

#ニーチェ的解放のかたち

■椎名林檎「おとなの掟」「人生は夢だらけ」「獣ゆく細道」

 

#すべて(=奇跡)を信じて

■GACKT「OASIS」

 

#たたかう力をくれ

■Superfly「黒い雫」「Beautiful」「Force」

 

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アマゾンなどで予約注文できるようになりましたら、またお知らせさせていただきます。

 

 

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